病医院経営の今をお伝えするコラム
令和8年の診療報酬改定予測 中医協 外来について(その2)
はじめに…
まずは、皆様大変お久しぶりで御座います。
次回予告にてリクエストの募集した所、「診療報酬改定予測」「増収・費用削減案」「査定・返戻・請求漏れ対策」などのご提案が御座いましたので順次お答えしたいと存じ上げます。
そして、今回は、「診療報酬改定予測」を取り上げたいと存じます。
私も沢山の情報に埋もれながら、所謂、工藤流でわかりやすく解説していきたいと存じます。
以下は、情報のソースとしてとらえて頂きたく存じ上げます。
さて、総裁選が終わり、高市早苗内閣総理大臣は所信表明演説の中で「赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなしです。診療報酬・介護報酬については、賃上げ・物価高を適切に反映させていきますが、報酬改定の時期を待たず、経営の改善及び従業者の処遇改善につながる補助金を措置して、効果を前倒しします」と述べております。
私は、政治評論家ではないので多くは発しませんが、まず、補助金は一時金であり、診療報酬・介護報酬については、賃上げ・物価高を適切に反映という意味は、例えば、前回新設されたベースアップ評価料などの内部留保出来ない診療報酬を上げての前回同様のマイナス改定でありながら「見せかけプラス改定」へと辻褄あわせをする予感がします。
既に、財務省は、予算編成に駆け足で、社会保障その中で約50兆円の医療費の削減案とメリハリのついた改定を提案としております。
本題に入ります。
では、以下の議論と資料の開されております。
(出典)中央社会保険医療協議会 総会(第621回)2025年10月17日 議事次第 1外来について(その2)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001580362.pdf
1. かかりつけ医機能に係る評価について
① 機能強化加算について
② 外来診療の評価のためのデータ提出について
(ポイント)
かかりつけ医機能を評価すると説明されている【地域包括診療料・地域包括診療加算】【機能強化加算】【外来管理加算】など「診療所に関連の深い診療報酬」を適正化として、かかりつけ医機能の報酬上での評価を抜本的に見直すことを提言している。
具体的には、地域包括診療料・加算と認知症地域包括診療料・加算の統合、外来管理加算の再診料への包括化、機能強化加算の廃止を求めております。
2. 生活習慣病に係る評価について
① 生活習慣管理料の算定状況等について
② 質の高い生活習慣病管理に関する取組について
(ポイント)
生活習慣病管理料は、気管支喘息や慢性胃炎、慢性心不全などの疾患の追加や算定率には医療機関ごとにばらつきがあり、さらに、検査の実施頻度が低いケースが多い事などを踏まえ、「I」と「II」の使い分け(算定患者の病態の違いなど)などもあるかも知れません。
また、継続的な疾患管理を推進する観点から、「予約診療への対応」が生活習慣病管理料の要件または努力義務に加えられる可能性もあり、特定疾患療養管理料(特定疾患処方管理加算の廃止)も含めリフィル処方箋を点数化し、算定月を月1回から数か月に1回にする可能性もあると考えます。
3. 外来機能の分化の推進について
① 特定機能病院等の再診患者について
② 連携強化診療情報提供料について
(ポイント)
外来医療の機能分化に関しては、特定機能病院における逆紹介割合が低い水準にある点が指摘されている。
それには、患者の理解を得ることや、診療科間での調整の難しさが課題となっている。
まずは、減算などの強化、かかりつけ医機能報告制度の要件などに入れて、上手くリンクさせてさらに、連携強化診療情報提供料を推進させようという考えも御座います。
【次回予告】
次回は、財務省から2025年11月5日 社会保障①の資料が開示された内容について考察していきたいと存じます。(下図にその資料の一部を添付致します)
そして、この資料をもとに、「なるほど」といったシームレスな関係の構築、フラグなどを、もっと深堀して、かつ大胆予測していきます。
最後に、私の好きな言葉、『全て 我々のシナリオ通りだ 問題はない』のか財務省?で締めたい。
このコラムは、紙面の制限上などからプロトタイプにしております。
今後10年の医療構想なども、医療セミナーでもお伝えしています。
以 上

