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病医院経営の今をお伝えするコラム

診療(介護)報酬
2025年11月24日

財務省 社会保障① : 序 : 2025年11月5日

執筆した医業経営コンサルタント

工藤 浩

工藤 浩

診療報酬経営戦略研究所 (❝You-may❞ 診療報酬経営研究所)
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はじめに…

財務省は2025年11月5日、予算編成などの方針を財務相に提言する諮問機関である財政制度等審議会財政制度分科会を開き、財政運営に関する基本的な考え方を「建議」として取りまとめた。
その中に 社会保障①の資料がリリースされている。
資料のサイトのURLを添付したかったのですが、アクセス制限があり、お手数ですが、財政制度分科会(令和7年11月5日開催)資料一覧 - 財務省で検索して下さい。

当社は、200床未満の病院、診療所などの『かかりつけ医制度の医療機関』を専門としており、医療機関目線でコラムを執筆しております。

さて、まず目の中に飛び込んで来るのが、次頁のポイント(社会保障①)でここに全体像が書かれております。
【医療】の項目では、病院に比べ、診療所が高い利益率を維持している現状を踏まえ、病院への重点的な支援のため、診療所の報酬の適正化が不可欠、そのひとつに、かかりつけ医機能を十全に果たす医療機関を重点的かつ包括的に評価する報酬体系を構築していく等を議論し、さらに、調剤薬局が増加を続けて調剤報酬の適正化も必須。
また、後発医薬品の促進や医薬分業の推進のために設けられた各種加算などの梯子外し、あわせて、現役世代の保険料負担を抑制するために特に、OTC類似薬を含む薬剤の自己負担の見直し、応能負担の徹底の観点から高齢者の自己負担割合や高額療養費制度の見直しを着実に進めていく必要。
以上に対して、政治的な考え方はひとまず置いておいて各論についての考察・分析等をしていきたいと思います。

まずは、現役世代の社会保険料の負担から全世代型社会保障の中の応能負担や医療・介護サービス提供部門の費用増と給付・負担との関係についての考え方を述べている。(11頁あたり)
その後、2.医療へ続く、大項目として、
①診療報酬改定総論・医療機関経営状況
②診療報酬改定各論
③調剤報酬改定
④薬剤自己負担の見直し
⑤年齢ではなく能力に応じた負担の5項目の中からまずは、①診療報酬改定総論・医療機関経営状況から始めようとしよう。

【診療報酬改定総論・医療機関経営状況について】
・ここで、注目されたいのは、2026年度診療報酬改定の全体像②(16頁)で高齢化や医療の高度化などの影響で伸び続けている医療費はさらに増加し、仮に改定率がゼロであっても、2026年度の医療費の増加は、医療費ベースで1兆円相当、いわば改定率+2%相当の伸びが既に織り込まれていると記載されている。
となれば、医療機関側からすれば、改定率が5%アップでも、実質は+3%であるという事も考えられなくもない。

・2026年度診療報酬改定の全体像(17頁)のところでは、技術料のアップが強調されている、確かに、2024年の改定では、例えば注射手技料、採血料、手術料などの技術料がアップがされている。
私も、次期改定について、技術料は、物価や賃金上昇への対応の為、引き上げるのではないかと感じている。
中医協の答弁などを見ると、前回では、上がらなかったリハビリテーション料は、ある一定の条件をつけて差別化し、診療報酬をあげるような気配を感じている、それと毎回引き下げられている人工腎臓は、腹膜還流や移植などを要件に入れて点数を下げずに整理するような予感を感じている。
そして、診療所では申請が、約40%のベースアップ評価料は、生産性向上・職場環境整備等支援事業補助金でのインセンティブを受けているが、その話題が出てこないのは、不思議に思っている。
この事に関しては、長文になるので、この場では、割愛させて頂く。

さて本題に戻るが、診療所を巡る状況、診療所の多さ、財務分析などの参考資料がずらりと並ぶ。
この中には、利益率が高い自由診療に特化した診療所なども含まれているとしたら、都心部に新規開業集中、診療科の偏在などから整合性にかけるデータと言えるのではないか。(19~23頁あたり)
私の記憶が正しければ、厚生労働省の資料では約3~4%だった気がする。
WAM NET(ワムネット)「独立行政法人 福祉医療機構」から借り入れも返せない診療所も多数あると聞く。
さらに、診療所において、依然として高水準にある利益率や利益剰余金を踏まえ、適正化の方向で検討すべきと記載されているが、命がけで新型コロナ感染拡大阻止の医療機関に対してとても残念な言葉に思うのは私だけだろうか。

最後に、最終の23頁には、医療提供の効率化に向けた診療報酬体系の見直しとして診療報酬改定各論へと繋ぐ前振りをしている。
                                       以   上
【次回予告】
診療報酬改定各論~へ続く
上記のコラムは、診療報酬改定予測であり、日々情報が書き換えられておりますので予めご了承下さいませ。


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