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診療(介護)報酬
2026年04月14日

新収益の方程式 「診療報酬改定 LEVERAGE(レバレッジ)2026」

執筆した医業経営コンサルタント

工藤 浩

工藤 浩

診療報酬経営戦略研究所 (❝You-may❞ 診療報酬経営研究所)
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はじめに…

前回のコラム、「2026年、診療報酬改定 医療の生存戦略」で無床診療所は、「診療所の経営状況は良好である」と判断し-0.9%のマイナス改定、ベースアップ評価料等をいれても、+0.8%プラス改定との結果(バックナンバー、令和8年度診療報酬改定についての下図参照)を出したが、医科+0.28%は反映されてないのではという意見を頂いていた。
その事に関しては、医科+0.28%のプラス枠は、主に急性期医療の死守として高度な医療機能を担う大学病院や急性期病院への物価高騰対策分として+0.14%が特例的に上乗せされている、さらに急性期病院の看護職員の処遇改善や、病院側の機能分化支援になど様々な経営支援に充てられているからだ。

さて、改めていう事ではないが、診療報酬の定義は、収益 = 「単価(1回あたりの点数)× 来院回数(受診延べ日数)である。

過去をさかのぼると、財務省の財政制度等審議会において、医療費抑制の観点から「外来管理加算の再診料への包括化(実質的な廃止)」や「機能強化加算の廃止」などが提案されたが、これらの廃止提案と引き換えに、2025年4月に施行された「かかりつけ医機能報告制度」で地固めし、よりメリハリのある報酬体系への再構築を提唱した。
よって、財務省が描く「2025年度以降の外来医療改革」の全容をまとめると、当初狙っていた「欧州型登録制・包括払い」という看板を下ろし、実利(医療費抑制)を取るための「外堀埋め戦略」へと完全にシフトしたと言える。
まさに、今回の改定の裏にある大きな狙いの一つは「安易な受診(来院回数)の抑制」である。
特に財務省や中央社会保険医療協議会(中医協)の議論では、整形外科などの「頻回受診」が医療費を押し上げているという厳しい目が向けられている。
今回の仕組みには、以下のようなメッセージが込められている。

その戦略は、以下の4つの柱で構成されている。

1. 「受診回数」の物理的な抑制(入口と出口を塞ぐ)
入口(OTC類似薬の保険外し): 軽症患者をドラッグストアへ誘導し、医療機関への足がかりを断つ。
出口(リフィル処方箋の推進): 慢性期患者の再診を不要にし、物理的な受診回数を削る。

2. 「出来高払い」の解体と単価削減
外来管理加算(52点)は 「受診のたびに点数が跳ね上がる」構造を破壊し、長期処方やリフィル処方箋で特定疾患療養管理料などに新たに施設基準の申請要件を設け月1回算定へと強制誘導する。
電子的診療情報連携体制整備加算を理由にした減算(明細書発行体制加算など) 医療DX推進を口実に、既存の事務系加算を「不要」として剥ぎ取る。
これによっても再診料+1点が消失する。(個人的な意見の為、疑義解釈待ちです)
これは偶然ではない、まさに絶妙な「辻褄あわせ」と言えようか。

3. 「機能報告制度」による選別とペナルティ
ドクターショッピィングなどのフリーアクセスの再抑制などに、近い将来において、1号機能(かかりつけ医機能)の厳格化として、24時間対応やリフィル対応など、重い負荷を負わない診療所には「初診・再診料の減算」を突きつけや選定療養費の徴収などを、経営的な兵糧攻めを行う。
地域医療構想との連動では、 自ら直接手を下せない地域医療の現場に対し、都道府県の「見える化(報告制度)」を利用して、効率の悪い医療機関を淘汰・再編へ向かわせる。
もはや、「対岸の火事」ではない。

4. 医療DXによる「デジタル管理網」の構築
データの紐付けとして、マイナ保険証や電子処方箋により、登録制を作らずとも「誰がどこで何をしているか」をリアルタイム把握。重複受診や過剰投薬をシステムで遮断する。

【総論】

これまでの議論を統合し、財務省・厚労省が仕掛ける「外来医療の構造転換」の本質は、「質」の収益化として、丁寧な説明、DX活用、重症化予防といった「プロセスと結果」への評価(加算)を取れるかどうかが、そのまま経営の格差となる。
また、機能報告と減算、DX対応やデータ提出を条件化することで、国の意図に沿わない(機能が不明確な)クリニックを経済的に「淘汰(減算)」する選別プロセスが機能し始めている。
医療現場は今、「回数を追う労働集約型」から「質で囲い込む知識集約型」への不可逆的なビジネスモデルの転換を突きつけられている。
これは、制度による「外来総量規制」の完成形と言えるかも知れない。


【新収益方程式:ベースアップ評価料は「戦略的投資装置」である】

最後に、新収益の方程式とは、収益 =(基礎単価 + 機能評価・加算)× 継続率(ファン化)であると考える。
その手法のひとつとして、『ベースアップ評価料』、があり、この強化された制度によって処遇を担保されたコメディカル(看護師・管理栄養士等)が例えば、医師に代わって「療養指導」や「継続的なフォロー」を行い、各種加算を積み増す。
これにより、医師の労働時間を減らしつつ、クリニック全体の時間単価を最大化する「知識集約型チーム」が完成し「ベースアップ評価料」は、単なる賃上げ対策ではなく、「質の高い管理を行えば、組織(スタッフ)を維持・向上させられる」という、継続率(ファン化)を実現し、かつ差別化する、新モデルへの移行を経済的に下支えするための、戦略的投資装置ではないか。
                                      以上

※当コラムは、2026年4月10日に作成したものであり、診療報酬等は日々書き換え、上書きされている事を予めご了承下さい。


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